「意見を述べる」と「意見を言う」の違い|文章と会話での使い分け

2026年10月08日(木) 07時03分43秒

更新: 2026年09月28日(月) 06時24分07秒

「意見を述べる」と「意見を言う」の違い|文章と会話での使い分け

導入

「会議で自分の意見を述べました」と「会議で自分の意見を言いました」。

どちらも「自分が考えていることを相手に伝える」という意味なので、よく似ています。

そのため、日本語学習者の中には、

「述べる」と「言う」は何が違うの?
どちらを使ってもいいの?

と迷う人も多いでしょう。

実は、意味はかなり近いのですが、使われやすい場面と表現の硬さに違いがあります。

ポイントを理解すれば、会話だけでなく、JLPTの読解や文章問題でも判断しやすくなります。

まず結論

「意見を述べる」は、考えを整理して、やや正式な形で伝える表現です。

「意見を言う」は、自分の考えを言葉にして伝える一般的な表現です。

簡単に覚えるなら、

  • 意見を述べる → 正式・文章的・やや硬い
  • 意見を言う → 一般的・会話的・自然

という違いです。

ただし、意味が完全に別なのではありません。

同じ場面でどちらも使えることがありますが、そのときは文章の印象が変わります。

意味の違いを整理

「意見を述べる」とは?

「述べる」は、自分の考えや説明などを、ある程度まとまった形で相手に伝えることを表します。

たとえば、

「会議で自分の意見を述べる」

と言うと、ただ一言何かを言ったというより、自分の考えをある程度整理して説明したイメージがあります。

そのため、

  • 意見
  • 考え
  • 理由
  • 感想
  • 見解

などと一緒に使われることが多い言葉です。

「言う」よりも少し硬く、文章や正式な場面でよく使われます。

「意見を言う」とは?

「言う」は、考えや気持ちなどを言葉にして相手に伝える、非常に基本的な動詞です。

「意見を言う」は、自分の考えを相手に伝えるという意味で、日常会話でも自然に使えます。

たとえば、

「何か意見があったら言ってください」

という表現はとても自然です。

この場合、「述べてください」にすると間違いではありませんが、少し硬く、正式な印象になります。

つまり、「言う」は伝える行為そのものに注目し、「述べる」は考えをまとまった形で表現することに重点がある、と考えると分かりやすいでしょう。

使う場面の違い

「意見を言う」は、日常会話から仕事まで幅広く使えます。

たとえば、友達との話し合いで、

「私も意見を言っていい?」

と言うのは自然です。

一方、

「私も意見を述べていい?」

と言うと、少し改まった感じがします。

「意見を述べる」は、次のような場面で特によく使われます。

  • 会議
  • 発表
  • スピーチ
  • レポート
  • 論文
  • ニュース
  • JLPTの読解文
  • 公式な文書

たとえば、

「専門家が新しい制度について意見を述べた」

という文章は、ニュースや新聞でもよく見られる表現です。

一方、普段の会話では、

「彼も自分の意見を言っていたよ」

のほうが自然です。

例文で確認

「意見を述べる」の例文

「会議で、新しい計画について自分の意見を述べました。」

会議という正式な場面で、自分の考えを整理して説明したというニュアンスがあります。

「発表の最後に、環境問題について自分の意見を述べてください。」

発表やスピーチのような場面なので、「言う」より「述べる」が自然です。

「専門家は、この問題について慎重に意見を述べた。」

専門家が公式な場で考えを示したような、やや硬い表現です。

「レポートでは、資料を読んだうえで自分の意見を述べる必要があります。」

文章の中で考えを整理して書く場合にも、「述べる」がよく使われます。

「意見を言う」の例文

「何か意見があったら、遠慮しないで言ってください。」

日常的な話し合いで自然に使える表現です。

「私は自分の意見を言っただけです。」

自分が考えていることを相手に伝えた、という意味です。

「みんなの前で意見を言うのは少し緊張します。」

会話の中では「意見を言う」が自然です。

「彼はいつも自分の意見をはっきり言います。」

自分の考えを率直に伝える人だ、という意味になります。

間違いやすいポイント

学習者が注意したいのは、「意見を言う」が間違いだと思わないことです。

「意見を述べる」のほうが正式なので、「意見」という言葉には必ず「述べる」を使わなければならない、と考えてしまう人がいます。

しかし、

「何か意見を言ってください。」

「彼は自分の意見をはっきり言った。」

のような文は自然です。

反対に、日常会話でいつも「述べる」を使うと、少し硬すぎることがあります。

たとえば、友達同士で、

「この映画について意見を述べてください。」

と言うと、先生が学生に質問しているような改まった印象になります。

普通の会話なら、

「この映画についてどう思う?」

「この映画について意見を言って。」

などのほうが自然です。

もう一つ大切なのは、「述べる」は単に短い言葉を口にする場合には使いにくいことです。

たとえば、

「彼は『はい』と意見を述べた。」

は不自然です。

「はい」は、まとまった「意見」とは言いにくいためです。

この場合は、

「彼は『はい』と言った。」

のように「言う」を使います。

JLPTでの見分け方

JLPTでは、「述べる」は読解問題でよく出てくる言葉です。

特に、

  • 筆者
  • 専門家
  • 研究者
  • 発表者
  • 政府
  • 代表者

などが主語になっている場合は、「意見を述べる」が使われやすくなります。

たとえば、

「筆者は最後に自分の意見を述べている。」

という文章は、読解問題の説明として非常に自然です。

選択肢で「言う」と「述べる」のどちらか迷ったら、まず文全体の場面を確認しましょう。

正式な文章、発表、会議、報告などで、考えをある程度まとまった形で示しているなら「述べる」が有力です。

一方、

「彼は何と言いましたか」

「自分の考えを友達に言いました」

のように、単純に言葉を発することや会話の内容を表しているなら、「言う」が自然です。

覚えておきたい判断ポイントは、

「考えを正式に、まとまった形で示すなら『述べる』」

です。

ただし、「言う」は非常に広い意味を持つ言葉なので、正式な場面でも使えることがあります。

そのため、JLPTでは単語だけを見るのではなく、前後の文脈を見ることが大切です。

まとめ

「意見を述べる」と「意見を言う」は、どちらも自分の考えを相手に伝える表現です。

違いを簡単に整理すると、

  • 「意見を述べる」は、考えを整理して正式な形で伝える
  • 「意見を言う」は、自分の考えを言葉にして伝える一般的な表現

となります。

会議、発表、レポート、読解文などでは「意見を述べる」。

日常会話では「意見を言う」。

まずはこのイメージを持っておくと、使い分けやすくなります。

JLPT N3〜N2では、このように「意味は似ているけれど、使われる場面やニュアンスが違う言葉」が数多く登場します。

意味だけを覚えるのではなく、実際の文の中で「なぜこの言葉が使われているのか」を考えることが、語彙力と読解力を伸ばす近道です。

RJT(Rapid Japanese Training)では、JLPT対策の問題を解きながら、こうした日本語の使い分けを実践的に確認できます。

似た表現で迷わない力を身につけたい方は、日々のトレーニングに活用してみてください。

https://rapid-jt.com/


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