「かたわら」と「つつ」の違いは?二つの行動を並べるN2文型を整理

2026年05月22日(金) 06時24分01秒

更新: 2026年05月16日(土) 07時51分27秒

「かたわら」と「つつ」の違いは?二つの行動を並べるN2文型を整理

日本語を勉強していると、「二つのことを同時にする」という意味に見える文型がいくつも出てきます。

その中でも、JLPT N2で特に迷いやすいのが、

「かたわら」
「つつ」

です。

たとえば、

大学で教えるかたわら、日本語教材を作っています。

仕事をしつつ、日本語の勉強を続けています。

どちらも「一つのことをしながら、もう一つのこともしている」という意味に見えますね。

しかし、この二つは同じではありません。

「かたわら」は、主な活動のそばで、別の活動も続けていることを表します。
一方、「つつ」は、ある行動をしながら、別の行動や状態も同時に進んでいることを表します。

この記事では、「かたわら」と「つつ」の違いを、JLPT N2の文法問題や読解で見分けやすい形に整理していきます。

まず結論

「かたわら」は、主な活動と副次的な活動を並べる表現です。

仕事、研究、育児、学業、創作活動など、ある程度長く続く活動に使われやすいです。

たとえば、

父は会社を経営するかたわら、地域のボランティア活動もしています。

この文では、「会社を経営する」が主な活動です。
その一方で、「地域のボランティア活動」も続けています。

つまり、「かたわら」は、生活や仕事の中で二つの活動を並行しているイメージです。

一方、「つつ」は、二つの動作や状態が同時に進んでいることを表します。

たとえば、

彼は資料を確認しつつ、会議の準備を進めた。

この文では、「資料を確認する」と「会議の準備を進める」が同時に進んでいます。

「つつ」は「ながら」に近い意味を持ちますが、少し硬く、文章的な響きがあります。

「かたわら」は主な活動の横で別の活動をする

「かたわら」は、「本業や中心となる活動を続けながら、別の活動もしている」という意味で使われます。

形は主に次の二つです。

名詞のかたわら

動詞辞書形かたわら

たとえば、

教師のかたわら、小説を書いています。

大学で研究するかたわら、企業の相談にも応じています。

母は家事のかたわら、近所の子どもたちに英語を教えています。

このように、「かたわら」は一回だけの行動にはあまり向きません。

たとえば、

コーヒーを飲むかたわら、メールを読みました。

この文はかなり不自然です。
「コーヒーを飲む」は短い行動なので、「かたわら」よりも「ながら」のほうが自然です。

自然に言うなら、

コーヒーを飲みながら、メールを読みました。

となります。

つまり、「かたわら」は、短い同時動作ではなく、長く続く活動の並行を表す表現だと考えると分かりやすいです。

「つつ」は二つの動きが同時に進む

「つつ」は、動詞のます形に接続します。

確認しつつ
考えつつ
働きつつ
反省しつつ
注意しつつ

たとえば、

今後の方針を考えつつ、資料を読み直しました。

彼女は子育てをしつつ、資格の勉強を続けています。

安全に注意しつつ、作業を進めてください。

「つつ」は、「ながら」と似ています。

ただし、「ながら」よりも少し硬く、文章や説明文で使われやすい表現です。

会話では、

音楽を聞きながら、勉強しています。

のほうが自然です。

一方、少し改まった文章では、

状況を確認しつつ、対応を進めます。

のように「つつ」がよく使われます。

違いの中心は「活動の関係」

「かたわら」と「つつ」の違いは、二つの行動の関係を見ると分かりやすくなります。

「かたわら」は、主な活動と別の活動を並べます。

たとえば、

会社員として働くかたわら、日本語教師としても活動しています。

この文では、「会社員として働く」が中心です。
その横で、「日本語教師としても活動している」という副次的な活動があります。

一方、「つつ」は、二つの動作や状態が同時に進むことを表します。

たとえば、

仕事をしつつ、日本語教師の資格取得を目指しています。

この文では、「仕事をする」と「資格取得を目指す」が並行しています。
しかし、「かたわら」ほどはっきりと「本業と副業」のような関係を示すわけではありません。

「かたわら」は人の生活や活動歴を説明しやすい

「かたわら」は、人の紹介文や経歴説明でよく使われます。

会社に勤めるかたわら、週末は日本語を教えている。

大学で研究するかたわら、翻訳者としても活動している。

育児のかたわら、オンラインで日本語を勉強している。

このような文では、その人がどんな生活をしているのか、どんな活動を続けているのかを説明しています。

そのため、「かたわら」は単なる同時動作というより、生活全体の中で二つの活動が並んでいる感じがあります。

「つつ」は考えや気持ちと一緒に使われることも多い

「つつ」は、外から見える動作だけでなく、考えや気持ちにもよく使われます。

失敗を反省しつつ、次の方法を考えた。

不安を感じつつも、新しい仕事に挑戦した。

相手の意見を尊重しつつ、自分の考えも伝えた。

ここでの「つつ」は、「その気持ちや状態を持ちながら」という意味です。

特に「つつも」は、「そう思っているのに、それとは違う行動をする」という逆接の意味になることがあります。

たとえば、

悪いと知りつつも、同じ失敗をしてしまった。

この場合、「知っていながらも」という意味です。

これは「二つの活動を並べる」というより、「分かっているのに」という読解上のポイントになります。

「つつある」と混同しない

「つつ」には、もう一つよく出る形があります。

それが「つつある」です。

たとえば、

日本語学習の方法は変わりつつあります。

この「つつある」は、「少しずつ変化している」という意味です。

つまり、

働きつつ勉強する

の「つつ」と、

変わりつつある

の「つつある」は、形は似ていますが、読解では分けて考える必要があります。

「つつある」は変化の途中を表す表現です。
「かたわら」と比較する文型ではありません。

JLPTでの見分け方

JLPTの文法問題では、まず接続を見ましょう。

「かたわら」は、名詞の後、または動詞辞書形の後に来ます。

教師のかたわら
研究するかたわら

「つつ」は、動詞ます形に付きます。

考えつつ
働きつつ
確認しつつ

次に、文の内容を見ます。

人の本業、役割、長期的な活動が出ていれば、「かたわら」が合いやすいです。

動作の同時進行、判断、確認、感情、配慮などが出ていれば、「つつ」が合いやすいです。

たとえば、

彼は医師として働くかたわら、医療に関する本も書いている。

この文では、「医師として働く」が主な活動で、「本を書く」が別の継続的な活動です。
だから「かたわら」が自然です。

一方、

資料を確認しつつ、問題点を整理した。

この文では、「確認する」と「整理する」が同時に進んでいます。
だから「つつ」が自然です。

よくある間違い

一つ目の間違いは、短い行動に「かたわら」を使うことです。

不自然な例として、

テレビを見るかたわら、ご飯を食べた。

があります。

この場合は、短い同時動作なので、

テレビを見ながら、ご飯を食べた。

のほうが自然です。

二つ目の間違いは、「かたわら」を単なる「ながら」と同じだと思うことです。

「かたわら」は、ある活動を続ける中で、別の活動もしているという表現です。
そのため、少し改まった説明や人物紹介に合います。

三つ目の間違いは、「つつ」をすべて「ながら」と置き換えられると思うことです。

たしかに近い場合もありますが、「反省しつつ」「尊重しつつ」「不安を感じつつも」のように、考えや気持ちを含む文章では、「つつ」のほうが自然なこともあります。

まとめ

「かたわら」と「つつ」は、どちらも二つのことを並べる表現ですが、見ているポイントが違います。

「かたわら」は、主な活動を続けながら、別の活動もしていることを表します。
本業、研究、育児、学業、創作活動など、長期的な活動と相性がいい表現です。

一方、「つつ」は、ある動作や状態が進む中で、別の動作や判断も同時に進むことを表します。
「ながら」に近いですが、より硬く、文章的な表現です。

見分けるときは、

主な活動と副次的な活動なら「かたわら」
同時進行や考えながらの行動なら「つつ」

と整理すると、かなり迷いにくくなります。

JLPT N2では、意味だけでなく、接続と文全体の場面を見ることが大切です。

日本語の文型は、似ているものほど、使われる場面に注目すると理解しやすくなります。

RJTでは、「かたわら」と「つつ」のように、JLPTで迷いやすい文法の違いを、例文と解説で一つずつ整理しながら学べます。問題を解き、解説を読み、音声や語彙も確認しながら、読解で使える文法力を身につけていきましょう。

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