JLPTの読解問題で、こんな経験はありませんか。
文章の単語は分かる。
文法もだいたい分かる。
でも、選択肢を見ると急に迷ってしまう。
その原因の一つが、接続表現の読み違いです。
特に「ところで」と「それに」は、どちらも会話や文章の途中で使われるため、なんとなく「次の話へ進む表現」として覚えてしまいがちです。
しかし、この二つは役割がまったく違います。
結論から言うと、
「ところで」は話題を変える表現。
「それに」は情報を追加する表現です。
この違いを押さえるだけで、文章の流れがかなり読みやすくなります。
「ところで」は話題を切り替えるサイン
「ところで」は、それまでの話をいったん区切り、新しい話題に移るときに使います。
たとえば、次の文を見てください。
今日はいい天気ですね。ところで、明日の会議は何時からですか。
前半は天気の話です。
後半は会議の話です。
内容はつながっていません。
つまり、「ところで」は「話は変わりますが」という意味に近い表現です。
読解で「ところで」が出てきたら、重要なのは次の視点です。
- ここから話題が変わる
- 前の内容と直接つなげすぎない
- 新しい質問や新しいテーマが始まる可能性が高い
特に会話文では、「ところで」の後に本題が来ることもよくあります。
「それに」は情報を足すサイン
一方、「それに」は前の内容に、さらに理由や情報を加えるときに使います。
たとえば、次の文を見てください。
この店は駅から近いです。それに、値段も安いです。
前半では「駅から近い」と言っています。
後半では「値段も安い」と追加しています。
どちらも「この店がよい理由」です。
つまり、話題は変わっていません。
「それに」は、「さらに」「そのうえ」に近い表現です。
読解で「それに」が出てきたら、次のように考えると分かりやすくなります。
- 前の内容に情報が追加される
- 同じ方向の理由や説明が続く
- 筆者の意見を強めている可能性がある
「それに」の後ろは、前の文と同じ流れで読むのがポイントです。
読解で差がつくポイントは「前と後の関係」
JLPTの読解では、一つ一つの文を訳すだけでは不十分です。
大切なのは、文と文の関係を読むことです。
「ところで」が出てきたら、前後の関係は「切り替え」です。
「それに」が出てきたら、前後の関係は「追加」です。
この違いを間違えると、文章全体の流れを逆に読んでしまうことがあります。
たとえば、次のような会話を考えてみましょう。
A:このレストラン、料理がおいしいですね。
B:そうですね。それに、店員さんも親切ですね。
この場合、Bさんはレストランのよい点を追加しています。
だから「それに」が自然です。
では、こちらはどうでしょうか。
A:このレストラン、料理がおいしいですね。
B:そうですね。ところで、駅までどうやって行きますか。
この場合、Bさんはレストランの話を終えて、駅までの行き方という別の話題に移っています。
だから「ところで」が自然です。
「ところで」と「それに」を見分ける簡単なコツ
迷ったときは、次の質問を自分にしてみてください。
「後ろの文は、前の文に情報を足している?」
答えが「はい」なら、「それに」です。
「後ろの文は、前の文とは別の話題になっている?」
答えが「はい」なら、「ところで」です。
もう少し実戦的に言うと、読解中は次のように印をつけると効果的です。
- ところで = 話題チェンジ
- それに = 情報プラス
このように頭の中でラベルを貼るだけでも、文章の流れが整理されます。
JLPTの選択肢で迷う人ほど、接続表現を見てほしい
JLPT N3〜N2の読解では、難しい単語よりも「流れの読み違い」で失点することがよくあります。
たとえば、筆者が理由を追加しているのに、話題転換だと思ってしまう。
または、話題が変わったのに、前の内容の続きだと思い込んでしまう。
この小さなズレが、選択肢での迷いにつながります。
「ところで」と「それに」は、まさにその代表例です。
単語の意味だけでなく、「この表現は文章の中でどんな働きをしているのか」を見ることが、読解力アップの近道です。
読解で使う接続表現をまとめて確認したい場合は、読解で差がつく接続表現まとめも参考になります。
まとめ:「ところで」は変える、「それに」は足す
最後に、もう一度整理しましょう。
「ところで」は、話題を変えるときに使います。
前の話をいったん区切り、新しい話題へ進むサインです。
「それに」は、情報を追加するときに使います。
前の内容と同じ流れで、理由や説明を足すサインです。
読解で迷ったら、文の意味だけでなく、前後の関係を見てください。
「変える」のか。
「足す」のか。
この視点を持つだけで、JLPTの読解問題はぐっと解きやすくなります。
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