JLPTの聴解で、こんな経験はありませんか。
会話の内容はだいたい分かった。
単語も難しくなかった。
でも、最後に選択肢を見ると迷ってしまう。
その原因の一つが、「予定変更」を聞き逃していることです。
聴解では、最初に出てきた情報がそのまま答えになるとは限りません。
「3時に会う予定だったけれど、4時に変わった」
「駅で待ち合わせる予定だったけれど、店の前になった」
「田中さんが行く予定だったけれど、佐藤さんが行くことになった」
このように、時間・場所・人が途中で変わる問題は、JLPT N3〜N2の聴解でよく出ます。
大切なのは、会話全体を完璧に聞き取ることではありません。
どの情報が変わったのかをつかむことです。
この記事では、聴解でよく出る「予定変更」の聞き取り方を、時間・場所・人の3つに分けて整理します。
予定変更問題で大事なのは「最初」より「最後」
予定変更の問題でよくある失敗は、最初に聞こえた情報をそのまま覚えてしまうことです。
たとえば、会話の最初に、
「会議は2時からですね」
と聞こえると、頭の中に「2時」が強く残ります。
でも、そのあとに、
「すみません、3時に変更になりました」
と続いた場合、答えは「2時」ではなく「3時」です。
聴解では、最初の情報は「古い予定」であることがあります。
本当に答えになるのは、そのあとに出てくる「変更後の予定」です。
重要なのは、次のような流れに気づくことです。
- 最初の予定が出る
- 何か問題や事情が出る
- 新しい予定が言われる
- 最後に確認される
この流れが見えれば、細かい単語をすべて聞き取れなくても、答えに近づけます。
時間の変更は「数字」だけでなく「前後」に注意する
時間の変更では、数字を聞き取ることが大切です。
しかし、数字だけを追いかけると間違えることがあります。
たとえば、
「10時ではなく、10時半にしましょう」
「午前ではなく、午後に変更します」
「30分早く来てください」
「会議は1時間遅れます」
このような表現では、単純に聞こえた数字を選べばよいわけではありません。
「早くなる」のか、「遅くなる」のか。
「午前」なのか、「午後」なのか。
「開始時間」なのか、「集合時間」なのか。
ここを聞き分ける必要があります。
時間の変更で特に注意したい表現は、次のようなものです。
- 早める
- 遅らせる
- 延期する
- 変更する
- 〜時から〜時になる
- 〜分前に来る
- 〜分後に始まる
- 午前から午後に変わる
「数字が聞こえたらメモする」だけでなく、その数字が新しい予定なのか、古い予定なのかを判断することが大切です。
場所の変更は「どこへ行くか」を最後に確認する
場所の変更問題では、会話の中に複数の場所が出てきます。
たとえば、
「最初は図書館で会う予定でしたが、今日は休みなので、駅前のカフェにしましょう」
この場合、「図書館」も「駅前のカフェ」も聞こえます。
でも、答えは「駅前のカフェ」です。
場所の変更では、最初に出た場所は「予定していた場所」、後に出た場所は「実際に行く場所」であることが多いです。
特に次のような言葉が聞こえたら、場所が変わるサインです。
- でも
- ただ
- それなら
- じゃあ
- では
- 〜は閉まっています
- 〜は混んでいます
- 〜のほうが近いです
- 〜にしましょう
会話の中で「問題」が出たら、その後に新しい場所が出る可能性が高いです。
たとえば、
「レストランは予約が取れませんでした」
「駅前は人が多いです」
「教室は使えません」
「雨なので外はやめましょう」
このような理由のあとには、変更後の場所が続きやすくなります。
場所の名前だけを聞くのではなく、「どこに決まったのか」を最後まで追うことがポイントです。
人の変更は「誰がするのか」を聞き逃さない
予定変更では、人が変わることもよくあります。
たとえば、
「田中さんが資料を持っていく予定でしたが、今日は休みなので、佐藤さんが持っていきます」
この場合、最初に出てきた「田中さん」に引っ張られると間違えます。
答えは「佐藤さん」です。
人の変更で大切なのは、「誰が何をすることになったか」です。
特に注意したい表現は、次のようなものです。
- 代わりに
- 〜のかわりに
- 〜さんではなく
- 〜さんが行けなくなった
- 〜さんにお願いする
- 〜さんが担当することになった
- 〜さんが持っていく
- 〜さんが連絡する
人の名前がいくつも出ると、頭の中が混乱しやすくなります。
そのときは、名前だけを覚えようとするのではなく、動作とセットで聞くと整理しやすくなります。
たとえば、
- 田中さん 行けない
- 佐藤さん 行く
- 山田さん 電話する
- 鈴木さん 資料を持つ
このように、簡単なメモでも十分です。
「でも」「じゃあ」「それなら」は変更の合図
聴解で予定変更を聞き取るとき、特に大切なのが接続表現です。
予定変更は、突然起こるわけではありません。
多くの場合、話の流れの中で「前の予定を変える合図」が出ます。
たとえば、次のような言葉です。
- でも
- ただ
- それなら
- じゃあ
- では
- それでは
- そうですか
- 困りましたね
- 仕方がないですね
これらが聞こえたら、「ここから予定が変わるかもしれない」と意識してください。
特に「じゃあ」「それなら」は、変更後の結論が続きやすい表現です。
「じゃあ、4時にしましょう」
「それなら、駅で会いましょう」
「では、佐藤さんにお願いします」
このような文が聞こえたら、その後ろが答えになる可能性が高いです。
選択肢を見るときは「古い予定」と「新しい予定」を分ける
予定変更問題では、選択肢の中に「古い予定」が入っていることがあります。
これがとてもやっかいです。
なぜなら、古い予定も会話の中では実際に聞こえているからです。
つまり、完全に関係ない選択肢ではありません。
だからこそ、聞こえた単語だけで選ぶと間違えます。
たとえば、会話の中で「図書館」と「カフェ」が出た場合、どちらも耳に残ります。
しかし、答えるべきなのは「最終的にどこへ行くか」です。
選択肢を見るときは、次のように考えると整理しやすくなります。
- これは最初の予定か
- これは変更後の予定か
- 最後に確認された内容はどれか
- 理由のあとに出てきた内容はどれか
聴解では、「聞こえたものを選ぶ」のではなく、「最後に決まったものを選ぶ」意識が必要です。
メモは短くていい。全部書こうとしない
予定変更問題では、メモを取ることが役に立ちます。
ただし、会話を全部書こうとすると、聞く力が落ちてしまいます。
メモは短くてかまいません。
たとえば、時間なら、
- 2時 → 3時
- 午前 → 午後
- 30分早く
- 1時間遅れ
場所なら、
- 図書館 ×
- カフェ ○
- 駅前へ
- 教室使えない
人なら、
- 田中 ×
- 佐藤 ○
- 山田 電話
- 鈴木 資料
このくらいで十分です。
大切なのは、きれいなメモを作ることではありません。
変更前と変更後を区別することです。
予定変更問題を解くときの聞き方
予定変更問題では、次の順番で聞くと整理しやすくなります。
- まず、最初の予定を軽く押さえる
- 次に、変更の理由が出るか注意する
- 「でも」「じゃあ」「それなら」などの合図を聞く
- 最後に決まった時間・場所・人を確認する
- 選択肢では、古い予定に引っかからないようにする
この聞き方を意識するだけで、聴解の迷いはかなり減ります。
特に、N3〜N2レベルでは、難しい単語を増やすだけでは点数が伸びにくいことがあります。
それよりも、会話の流れを読む力が大切です。
「予定が変わる」
「理由が出る」
「新しい結論が出る」
この流れに慣れると、聴解問題がぐっと解きやすくなります。
まとめ
JLPTの聴解でよく出る「予定変更」は、時間・場所・人の変化を聞き取る問題です。
最初に出てきた情報が答えとは限りません。
むしろ、試験では「最初の予定」と「変更後の予定」を混ぜて、学習者を迷わせることがあります。
時間なら、早くなるのか遅くなるのか。
場所なら、最終的にどこへ行くのか。
人なら、誰が実際に担当するのか。
この3つを意識するだけで、選択肢で迷う回数は減っていきます。
聴解は、耳のよさだけで決まるものではありません。
聞くポイントを知っているかどうかで、大きく変わります。
RJT(Rapid Japanese Training)では、JLPT対策に必要な文法・語彙・読解・聴解を、問題演習と解説を通して効率よく学べます。問題を解いて、解説で確認し、音声で聞き直しながら、試験で使える力を少しずつ積み上げられます。
「聞こえたのに選べない」を、「聞き取って正しく選べる」に変えていきたい方は、ぜひRJTで実戦的な練習を始めてみてください。